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2013年01月26日

【書評】『大富豪の起業術 上巻』(マイケル・マスターソン 著 ダイレクト出版)

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いくつもの会社を持つ経営者であり、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの第一人者、スーパー起業家とも呼ばれる著者、マイケル・マスターソン氏による著作。

ベンチャー企業の成長段階ごとに、何をすればいいのか、どうすれば次のステージへと進むことができるのか、著者のマイケル・マスターソン氏の経験を元に詳細に綴られています。

まず、断っておかなくてはいけないのが、この本は上下巻のセットとなってします。

書評というのは、上下巻とも読んだ上で、書くものだと思いますが、実は、まだ上巻しか読んでいません。

とても読み切れずに、断念したのか、と問われればその反対。

上巻だけでも、豊富な内容に圧倒されます。気づきも多くあり読み応え十分。

ここで書いておかないと、下巻を読んだあとでは記憶が薄れてしまいそうですし、とても長い文章になってしまいそうです。

下巻については、追って別に書きますのでご了承ください。

さて、率直な感想を述べると、「どうして日本人には、こんな本が書けないのかな」ということ。

成功のレベルが違うとか、訳文がそれらしく見せているという要因があるにせよ、「アメリカ人の書いたこの手の本は、本当に内容が濃いな」と思います。

きわめて実践的で、現実に即したヒント、アイデアが次々と提示される内容は、日本人の書いた本ではほとんど出会えません。

では、内容を見ていきましょう。

まず述べられているのは、マスターソン氏の仕事観。

人生における最も重要な決断は、次に挙げる3つのWと言われています。

1. What : 何をするか。

2. Where : どこでするか。

3. Who : 誰とするか。

これは、一般的に言われることですが、マスターソン氏は付け加えて、

4. When : いつ。

が重要だと言います。

「いつ」仕事をするか、というのはもちろん「いつ」休むか、この「いつ」を自分でコントロールできることが大切としています。

これらの価値観を実現するために、述べられているのが、本書の内容です。

著者のマイケル・マスターソン氏は、起業の成長段階を次の4つの段階に分類しています。

・ステージ1:幼年期−スタート期
年商ゼロから100万ドル(ゼロから1億円)

・ステージ2:少年期−急成長期
年商100万ドルから1000万ドル(1億円から10億円)

・ステージ3:青年期
年商1000万ドルから5000万ドル(10億円から50億円)

・ステージ4:成人期
年商5000万ドルから1億ドル以上(50億円から100億円)

上巻では、「幼年期」と「少年期」の途中、半分までが書かれています。

「幼年期」とは、文字どおり、生まれたてのベンチャー企業を指します。

各ステージごとの問題点があげられているのですが、この「幼年期」に関しては、

「自分が何をしているのか、よくわかっていない」とあります。

また、主な課題として「販売による利益を初めて出す」と書かれています。

全く同感できる話しに思わずうなりました。

ステージに関わらず、ベンチャー企業の成功の4つの側面として、次の4つがあげられています。

この4つの役割の担い手が、経営陣の中にいる必要があるとのことです。

1. 販売役 : 商品を市場に出す人

2. 改良役 : 商品を改良する人

3. まとめ役 : 事業がスムーズに進むようにまとめる人

4. 推進役 : 各自にやるべき仕事をさせる人

この中で、最も重視するのが販売すること。

マスターソン氏が、くり返し述べているのが、この「販売する」という当たり前のことを、企業の最優先事項とする、ということ。

起業しようと思うと、まず社名、オフィス、名刺、ホームページ、電話、机など、会社の形、外観を整えようとしがち。

書店の棚をのぞいても、株式会社にするか、有限会社がいいか、登記は自分でするか、専門家にまかせるか、まずホームページを作りましょう、税理士はこれくらいの費用がかかる、などの内容の本が並んでいます。

しかし、会社の立ち上げには、まずキャッシュフローを生み出すことが大切。

商品を販売することに集中すること。

それ以外は、それほど重要なことではない、と述べられています。

この重要ではないことに、時間と資金を費やしてしまって、スタートアップに失敗する例が多いようです。

私も、そういうものだと思っていましたし、案外こういう起業プロセスに取り組む方も多いのでは?

しかし、「販売に集中しろ」というメッセージは、目からウロコの発想でした。

そう言われてしまうと、このブログも、まずデザインをどうしようかとか、SNSとの連携が大事とか、アクセス数が、とか考えてばかりでした。

大事なのは、コンテンツを作り続けること。1つでも多く記事を書くことなのだと気づかされました。

その他にも、OSS(最適販売戦略)の解説や、キャッチコピーの書き方、などについて記述されています。

いずれも、具体的かつ実践的な内容で、自分のビジネスに当てはめて考えると、すぐにアイデアが浮かんできそうな話しばかりです。

このあとは「少年期」、「青年期」、「成熟期」へと続きますが、

充実した内容だけに、この「幼年期」だけでも満腹な感じがあります。

常に傍らに置いて、教科書としていも使えそうです。

副業をお考えの方、起業したてで何から始めようかと迷っている方は、ぜひ読んでみてください。

下巻の書評もお楽しみに。(近日公開予定!)


一般の書店では購入できませんので、ご注意ください。

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こちらから購入できます。(ダイレクト出版のサイトに移動します。)
※今なら30日間の「無料お試し」実施中です


同じく、マイケル・マスターソン氏の著書
大富豪の仕事術』の書評も書いています。よろしければ、ご覧ください。
http://greenhand.seesaa.net/article/315542811.html






posted by Ken at 17:48 | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【書評】『「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。』(阪本啓一 著 日本実業出版社)

「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。 (「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング)

ブログを書いていると、どうすれば画面の向こうの人たちを振り向かせることができるのか考え始めます。

多くの人に関心をもって欲しいので、ついつい万人受けするような記事を書きたくなります。

でも、ブログを見る人は、万人受けするような情報を求めてはいないことも分かっています。

そんな矛盾の狭間で、目にしたのがこの本。

「たった1人」に向けて書いた記事が、あなたを振り向かせると、口コミやSNSを通じて、やがて100万人に届くと読めたのです。

現実的には、なかなか困難なことだとは思いますが、アイデアに富んだ面白い本でした。

著者は、マーケティング・コンサルタントの阪本啓一氏。

コンサルタントとして、多岐にわたる企業をクライアントとして活躍されているようです。

失礼ながら、阪本氏のことは存知上げませんでしたが、プロフィールの中に、訳書として『パーミションマーケティング』があるのを見つけました。

Yahoo!の副社長も務めた、米国のマーケティングの大家の著作です。

10年以上前に、マーケティングという言葉さえ知らず、ビジネス書らしい?!本を読みでみたくて購入した本です。

内容については、ほとんど覚えていませんが、「パーミションマーケティング」という言葉だけは、強く印象に残っています。

さて、本書は、これまでの資本主義の仕組みが変わりつつある中で、著者が第4次産業革命と呼ぶ時代にめざすべきマーケティングについて語った本です。

第4次産業革命の大きな特徴は、インターネットがインフラ化した社会であるということ。

ウェブ、eメール、SNSが日常生活に入り込み、よく言われるように情報の洪水の中にいるかのような社会。

その情報の騒音の中では、いくら顧客に呼びかけても届きません。

著者の阪本啓一氏による、「アテンション(注目)が、希少資源になってくる」という言葉が印象的でした。

では、希少なアテンションを得るにはどうしたらよいのか。

重要になってくるのは、「顧客のこころとの感情的絆づくり」。

それを踏まえて、ビジネスを考えていく必要があるといいます。

まず、自分のビジネスのコア・アイデアを明確にすること。

「マーケティングの本質とは、アイデアを広めること」で、コア・アイデアは広まりやすいものであることが必須の要素となります。

では、広まりやすいアイデアの条件とは、何なのか。

阪本氏によると、

「シンプルであること」

「伝えた相手が何らかの得をする」

「つい伝えたくなる面白さ」の3つが条件となるそうです。

ビジネスのコア・アイデアは、企業側の論理で決まることが多い気がします。

上記3つの条件に当てはめることができるアイデアというのは、数えるほどしかないのが現実ではないでしょうか。

一方で、顧客である個人は、1人ひとりが、興味・関心であるインタレストを持っています。

そのインタレストを中心にグループが作られることもあります。

シンプルにそぎ落とし、精査された、ビジネスのコア・アイデアと、個人のインタレストが、合致したときにこそ、はじめて顧客に受け入れられ、

やがて同じイントレストを共有するグループへとビジネスが広がっていく、というのが、著者の唱える新しいマーケティングの姿です。

確かに、と腑に落ちる話しが多く、ビジネスのアイデアの大切さを、あらためて感じさせられます。

ここまで、厳密に絞り込んだ目標を立てられているのかと、自らを振り返らざるを得ません。

そうしたマーケティングを、効果的に行うために、ブランド化を意識するとか、「1人」を意識したソーシャルメディアの利用法、デジタルだけでなく、ハガキや手紙、対面のつきあいも大事ですよと言った話しが続きます。

最後に著者は、この「1人を振り向かせる」マーケティングを「フォーカスマーケティング」と名付けています。

まさに、これからのあるべき、マーケティングの姿だと思います。

情報があふれ、人々の嗜好は多様化し、物を買わない時代と言われます。

しかし、著者も言うように、本当に自分のイントレストと合致した商品が目の前に現れたら、ためらうことなく手を伸ばす時代でもあると思います。

面白いエピソードが多用されて、分かりやすい文章で書かれた、マーケティングの本です。

日々のビジネスに行き詰まりを感じている方に、ぜひ読んでいただきたい本です。





posted by Ken at 14:36 | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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