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2012年10月05日

【書評】『やっぱり!「モノ」を売るな!「体験」を売れ!』 (藤村正宏・著 実業之日本社)

このところ、価格戦略に関する本を立て続けに読んだのですが、価格の前にどうやって商品に興味を持ってもらい、購入意欲をかき立てるのかと考えていたときに、目にして即買って、速攻で読み終えました。

やっぱり! 「モノ」を売るな! 「体験」を売れ!

一言でいうと実に面白い!本でした。

著者の藤村正宏氏はエクスマ(エクスペリエンス・マーケティング)を推奨し、「物を売るな、体験を売れ」と一貫して主張しています。

まず、本をめくると、実際に藤村正宏氏がコンサルタントとして関わり、明快な成果をあげてきたチラシがいくつか掲載されています。

BeforeとAfterが並べられていますが、一目瞭然。なるほど、、、と思わされます。

詳しい解説が本文の中でもされていますので、それを読んでみるとあらためて、緻密な計算にもとづいた戦略が参考になります。

数ページめくるだけでも購入した甲斐があったと実感しました。

さて、購入者に共感をいだかせて販促する、いわゆる共感マーケティングというのがありますが、藤村正宏氏の薦めるエクスマはそれに似たところがあるかなと思いました。

さらに言えば、共感マーケティングをさらにシンプルにしたものが、エクスペリエンス・マーケティングかなという感じです。

あくまでも私見ですが、共感マーケティングが戦略的に顧客の心を動かそうと試みるのに対し、エクスペリエンス・マーケティングは体験・経験をさせる仕掛けをするというのですから、心を動かすよりもハードルが低いと感じます。ちがいますかね??

本書の中では、著者がちまたにあふれる商品コピー、店頭のPOP、凋落が目に余る家電メーカーなどにダメだしをしていきます。

これが、実に当を得る指摘で小気味よいのです。まさにあるあるのオンパレードです。

反対に、著者が思わず感心して、高く評価したマーケティングのエピソードも紹介されています。

なるほど、自分も手を伸ばすだろうなと思わされる話しが多数ありました。

本書の中で、最も印象的だったのが、インターネットと実店舗の比較。

ネット販売が隆盛を極める中で、実店舗の不振が伝えられることが多いですが、実店舗だからこその強みがあると著者は主張します。

それが、体験・経験を売る!ということ。

ネット上のサイトで体験・経験を売るのに比べたら、実店舗ではコストをかけずにいくらでも方法があります。

多くの店舗で参考になるであろう事例も取り上げられていて興味をそそられました。

繰り返しになりますが、エクスペリエンス・マーケティングは敷居が低いのがいい。

本書は「売れる売り方」は実践あるのみ!というタイトルの章で閉じられるのですが、そこに「ともかくすぐやる、失敗したら変えればいい」という言葉があります。

著者の単純明快で分かりやすい文章もあり、ついつい乗せられてしまいます。

私も早速、サイト上でエクスペリエンス・マーケティングを試しました。

するとどうでしょう、すごい成果が・・・

と書きたいところですが、SEOの技量不足でまだ検索にもあがってこない。

顧客の目に届かないのでは仕方ありません。

冗談はさておき、不況と言われて久しく、デフレからは一向に抜け出せず、低価格競争にさらされている経営者のみなさんにお薦めしたい元気の出る本です。

また、消費者として商品を購入する立場の方でも、本書を読むと良い店を見つけて、楽しく買い物ができるヒントを得られると思います。

マーケティングの本というと難しそうなイメージがありますが、よい意味で裏切られる名著だと思います。





posted by Ken at 07:09 | Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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