
台湾にある華南銀行の口座保有者を対象として、「華南 LOVE TSCC JCB デビットカード」の会員募集を始めるというもの。
デビットカードとは、発行金融機関の口座から直接引き落とされる決済です。
原則、利用したその場で決済されますが、時間をおいて引き落とされる場合もあるようです。
口座からの引き落としですから、口座残高が利用限度額になります。
残高があることを前提に利用しますから、クレジットカードのような審査、本人確認などの与信も必要ありません。
発行する銀行などに口座さえあれば、利用できるわけです。
今回、華南銀行で発行されるデビットカードには、日本のsuica、pasmoなどにあたる交通系の電子マネーTSCCが搭載されます。
日本と同様に、地下鉄、バスのほか、コンビニ、カフェなどでもTSCCが利用されているそうです。
さらに、JCBプレシャスのサービスを付帯しているのが注目です。
JCBプレシャスとは、台湾で発行されるJCBクレジットカードの最高位(プラチナのさらに上)にあたるもので、国際空港への送迎や、ホテルの食事の優待などのサービスを受けられるそうです。
台湾で華南銀行の口座に資産をもつ富裕層の方には、喜ばれそうなカードですね。
国内では銀行などの金融機関のキャッシュカードをデビットカードとして利用できるJ-Debit(ジェイ デビット)や、VISAブランドのVISAデビットのサービスがあります。
ちなみに日本でも、日興證券(現・SMBC日興證券)の口座保有者を対象としたVISAデビットカードが、VISAプラチナカードと同等のサービスを付帯していたことがありました。
イチロー選手が募集広告に登場していましたので、記憶にある方もいるかもしれませんね。
利用者が少なかったのか、合併にそなえてリストラが必要だったのか分かりませんが、早々にサービスを終了してしまいました。
今回の、JCBによるデビットカードの展開は、JCBブランドとして世界初となるほか、日本を含む、台湾以外の国・地域でも展開を検討しているとしています。
アベノミクスは雲行きが怪しくなってきましたが、再び経済の上昇気流を巻き起こしていくならば、それに乗じて台湾と同様のサービスを開始する金融機関が出てくるかもしれませんね。
日本でいえば「JCB ザ・クラス」なみのサービスが与信なしで・・・ということになりますから期待大ですね。
ニュースリリース
「JCB、グローバル市場でデビットカードの展開を開始」
http://www.jcbcorporate.com/news/seq_1985.html